小学6年の冬にクラスで流行った「再生紙作り」を
改めて再現してみることにしました。
再生紙作りとは、冬の教室のストーブで沸かされているお湯を使って
ダンボールを溶かし、板の上で乾燥させて手作りの紙を作る、という
なんとも地味な遊びです。
↓当時作った紙が今も手元に残っています。
なんか、ホコリを大量に集めて作ったお好み焼きのようですね…。
再生紙作りについて詳しくは
以下のマドロネック(2007年9月12日更新)に
かなり詳細に書いています。
「再生紙作りの話」
https://www.madroneck.com/back/52.html
★ ★ ★
いやぁしかし、我ながら変な遊びが流行ったものだな、と思うのですが、
今改めて思い出してみると
あれはすごく面白かったな、と思うのです。
あの作業を今改めてやってみたら、どんな感じがするだろうか…と
年明けのこの時期にふと思ったのは、
あの時と同じ季節の空気を吸う中で
あの楽しさを連想的に思い出したからだろうか…と思ったりもするのですが、
もしかしたらこの年末に毎年恒例の餅つきをして
手作業の面白さを改めて再確認した、というのも
一つのきっかけになったのかもしれません。
ちなみに、僕にとってのウィンタースポーツ的存在である
「餅つき」についてはこちらに詳しく書いています。
マドロネック(2008年2月25日更新)
「餅をつく」
https://www.madroneck.com/back/67.html
再生紙作りも餅つきも、
自分の中では一つの共通したモノ作りの造形感覚があるのだろうな、と思いますね。
★ ★ ★
そんなワケで当時の記憶を元に再生紙を作ってみることにしました。
今思うと、当時の僕たちが作った再生紙は繊維の絡みが弱く、
ボソボソとちぎれやすい粗悪な紙にしかならなかったのですが、
今回の僕はあくまでも小学6年の時の
あのやり方で作ることに意味がある、と思ったので、
ミキサーも使わず、水に溶かした紙の繊維を「漉く」こともせずに、
あの頃の方法を再現することにしました。
★ ★ ★
では再生紙作りスタートです。
まずは様子見で、ダンボールをちぎって
水に浸してみました。
当時は給食室でもらってきた
粗悪な感じのバナナのダンボールが一番具合が良かったので、
今回もバナナのダンボールをスーパーでもらってきて
使ってみたのですが…
硬い!ものすごく紙が硬い…!
そうか、今どきのバナナのダンボールは丈夫なんだね…。
これじゃあ煮込んで柔らかくするのも一苦労だな…と
早くもここで作戦に若干の修正を加え、
水に浸けて糊が溶けたダンボールを3枚にめくって
真ん中の波板になっている柔らかい部分だけを取り出して
鍋で煮込むことにしました。
30分ほど煮込んで、
そのまま1時間ほど余熱が残る鍋に浸しておく。
そして水を捨てて紙を細かくちぎる。
指先で揉みちぎりながらペースト状にする。
あぁそうそう、こんな感じだったわ。 この感じ。
無心でグチャグチャ混ぜるのが楽しいね。
ある程度トロトロになったらクリヤーファイルの上に乗せて
指でピタピタと広げていく。
こういう作業は、手先を動かす作業の中でも
絵を描いたり立体を作ったりする作業とは
また違う種類の達成感や面白さがありますね。
当時の紙は、かなりぼってりと厚く仕上げていたのですが
今回は意識的に少し薄めに広げてみました。
広げ終わったら布巾で水分を拭い取って乾燥させる。
おぉ、なんか表面の感じも
優しい風合いがあって良い感じじゃないですか。
★ ★ ★
乾燥後は紙が少し波打つので、軽くアイロンをかけて
はい、完成しました。
素朴ですごくいい感じ。
これはすごく楽しいです。
★ ★ ★
完成した紙は予想通り、ボソボソとちぎれやすいですが、
まぁこれはこれで良かったです。
作業自体すごく楽しかったので
時間があったらまたやってみたいですね。
次回はちゃんとした紙漉きにも挑戦して
カミロボの素材として使えるような紙も作ってみたいな、と思っています。
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