ショートムービーを作りました。
というのも、きっかけは
劇団ヨーロッパ企画さんが毎年開催されている自主映画のお祭り
「ショートショートムービーフェスティバル(SSMF)」に
ゲスト監督として参加しませんか、との打診を頂いたから、です。
ヨーロッパ企画さんとは昨年の
「魔王VSブルーキラー」のイベント以来
仲良くさせてもらっていて、
今回の話も酒の席で聞いた話だったもので、
けっこう気楽な感じで参加する事にしたのですが、
後になって正式に話を聞いてみると、どうやら僕は
かなりシビアな戦いに参戦してしまったようなのでした…。
SSMFは大会ルールが決まっていて
「作品が5分以内である事」「観客とゲスト審査員の投票によって
グランプリを選出」「今回はタイトルが(黄金)であること」。
参加する全員が同じタイトル「黄金」で撮って、
さらに全員が順位を決められてしまう、という話なのです。
これは大変な事になったな…と思いつつ
(どちらかというと、無人島にみんなで連れて行かれて
最後の一人になるまで戦え!とか言われてる感じ…)
でも、まぁ、あまりその辺は考えずに、映像作品を作るきっかけを
与えてもらったと捉えて、楽しむ事としたのでした。
★ ★ ★
今回はカミロボというか、紙製の棒操り人形を作って、
人形劇っぽい映像を作りました。
人形は、腕を棒操り方式で可動するようにして、
口パク、首振りの仕掛けを組み込みました。
操り人形の可動としては最低限のギミックだと思いますが、
それだけでもかなり表情を出すことができて、
これは自分なりに大きな収穫になったな、と思っています。
そして今回、大きさの対比を出したかった事もあって、
70センチくらいの大きな人形を作りました。
こいつは体の表面が黄金に輝いている設定なのですが、
ただ単に金色に塗るのは避けたいと思いながら
何か使えるものはないかと考えていたところ、
ホームセンターで見つけたのが「押し入れの除湿シート」。
碁盤の目に入っているテクスチャーを
45度傾けて表面に貼付け
(これで元の素材のまんま感というか、生活感が消える)
黄色の油性マジックで塗ると下地の銀色が透けて、
いい感じの金色に仕上がりました。
さらに、最終的にCGでレンズフレアの加工を
入れてもらうと、えも言われぬ黄金の輝きを
得ることが出来たのでした。
★ ★ ★
というわけで(かなり省略)ショートムービーは完成しました。
この原稿が出る頃にはもう上映会は終わっていますが、
今後カミロボHPでもアップする予定です。
面白いかどうかは保証できませんが、
面白くなるようにがんばった事は… 確かです…。
雑誌「Quanto」2007年9月号掲載